なかま通信

No.55 2018年10月31日号を発行しました!

 

 このところ人権が基本から揺さぶられる出来事が相次いでいる。東京医大の女子受験生一律減点の報道、「新潮458月号に寄稿された杉田水脈議員の性的少数者を差別する記述である。

 

 東京医大は女子受験生の点数に係数をかけて一律に減点して合格者数を抑制していた。女性は結婚や出産で医師を辞める例が多く、激務に耐えられない、というのがその理由であった。女性の社会への参加をその入り口で理不尽に奪っていく許し難い行為といえる。一方、水田議員の発言では同性カップルは子どもを作らない、つまり「生産性がない」といった発言をしている。

 

 まだこのような事がまかり通っているのかと思うと心が冷たくなっていく。ただ新聞・ネットに次々と語られる反論、意見、当事者の声の多さに力づけられてもいる。女性受験生への対応として弁護団が組まれた。ここから女性差別の構造が明らかになってくることだろう。ロバート・キャンベル東大名誉教授は自分が同性愛者であることを公表した上で「ふつうにここにいて幸福である」と語っている。

 

 そんなときTVからケンドリック・ラマーのラップが聞こえてきた。「われわれは大丈夫だ」と歌っている。貧困、暴力に音楽で批判してきたラマーのピューリッツァー賞受賞である。前回#MeTooムーブメントを巻き起こすきっかけとなったこの賞が、次にどういう議題を提供してくれるのか楽しみになってきた。

 

 

 

No.54  2018年4月30日号を発行しました!

 

  SNSを使って性的被害の体験を共有する「#MeToo(私も)」運動が広がっています。昨年、アメリカのゴールデングローブ賞の授賞式で、ハリウッドの女優たちが、映画業界にはびこるセクハラに抗議して黒いドレスを着たことが話題を呼びました。さらに、この運動に勇気を得たとしてアメリカの体操の金メダリストが、twitterでチームドクターからの性虐待を告発し、それに伴い100人を超える被害者が声を上げました。スポットライトのもとで、堂々と胸を張って性暴力撲滅を訴える女性たちの勇気ある姿が社会に与えたインパクトは大きいでしょう。

 

実はこの運動、11年前に黒人女性のタラナ・バークさんが、差別や偏見の元、恵まれない環境下で社会の隅に追いやられていた性暴力被害者に、「あなたは一人じゃない、傷が癒される日は必ずくる」とメッセージを送った“Me Tooムーブメント”がきっかけでした。こうした地道な草の根の活動が、社会のうねりとなって今の運動につながったのです。

 

しかし、まだ日本では、性被害を受けた女性たちが胸を張って連携できる現状ではありません。この大きなうねりを、日本でどのように広げていけるのか…。まさに、それが今の私たちに突きつけられている課題のように思います。

2018年4月30日

 

 

 

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